柏木真樹 音楽スタジオ

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11
Jan.
2007

今日のレッスンで、モーツァルトのことが話題になりました。モーツァルトの音楽ほどさまざまに語られてきたものも少ないでしょう。アズールも今「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を練習していますが、5月の発表会でも、モーツァルトを弾く人が出てきそうです。そんなわけで、ちょっとモーツァルトの話を。

モーツァルトの音楽は、弾いているととても自然です。オーケストラで弾いていても、素敵な指揮者と演奏すると、何のストレスも感じずに弾くことができます。音楽の進行がとてもスムースなのです。以前、どうしてこんなになめらかなのかと考えたことがありました。「音を原則として減衰音で弾くと、前に進みやすい」「テンポが前倒しの感じなので前に進むことにストレスが少ない」などなど、いろいろと思いを巡らせてみたのです。どれも一理ありそうですが、「リズムを大きく感じるとストレスが減る」ということに気がついたことが、一番大きな収穫でした。

クラヴィーアとヴァイオリンのソナタKV304(イ短調)を例にしてみましょう。楽譜上は、4分の4のアラブレーベで書かれています。つまり、一小節を二拍子で考えるわけですね。まず、比較的強く、二拍子を意識して弾いています。次に、最初の小節(アウフタクトを除く)のHの音だけに勢いを感じて「なんとなく」弾いてみます(やりにくければ、最初は一小節を一拍で考えて弾いてみてください)。どのように違いましたか? 上手くいけば、後者の方は、4小節目まで、何にも邪魔されずに弾ききれたはずです。前者は、前に進むのに、少し力が必要だったはず。

[ 2007/01/11(木) 00:00 ] レッスン| コメント(0)
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