柏木真樹 音楽スタジオ

トップページ > Blog > 日記 > 「やさしい弦楽四重奏」曲集のレコーディング
22
Feb.
2005

今日は一日がかりで、大山さんの「やさしい弦楽四重奏」曲集のレコーディング。定期的に練習しているカルテットで、初「本番」です。収録した場所は、三鷹の芸術文化センター内の「風のホール」。定員625のこぢんまりとしたホールですが、音響の質はやわらかく、残響が十分にある、とても素敵なホールです。録音をしてくださったのは、NAMIレコードの満川さん。お膳立ては一流です(苦笑)

たくさんの曲を一度に録音するのはとても大変なことで、最初はどうなることかと思いました。私以外は普段からたくさん楽器に触れることができないアマチュアの方たちなので、体がアンサンブルをする状態になるまでしばらくかかったこともあり、午前中はなかなか使い物になるテイクが採れませんでした。

午後を半分過ぎたくらいから、カルテットの音が明らかに変化し始めました。音が自然に「寄る」ようになり、響きがまとまってきたのです。体は疲れ始めたはずなのですが、同じ音がする空間を一定以上共有していることで、四人の耳がとても親和性がでてきたのだと思います。作曲者の大山さんも、「ミューズの神が降りてきた」と、少々興奮気味。結局、この時間帯以降に収録した曲たちは、かなり出来の良いものになったように思います。私自身としては、少々体調が悪かったこともあり、決して満足のいくものではなかったのですが・・・(涙)

アンサンブルは本当に奥深い、面白いものです。練習しているときには緻密なことができるように心がけ、もちろんそれが良い結果を生むのですが、それ以上の「何か」が出来る瞬間というものがあり、それが楽しさの大きな部分を占めているのかもしれません。今回のように、丸一日ホールに閉じこもってアンサンブルをしていると、普段できなかった貴重な経験をたくさんすることが出来ました。

終了後のビールが殊のほかおいしかったのは、言うまでもありません。

追記:このCDは、編集作業が終わり次第、大山さんのサイトで頒布される予定です。大山さんのたくさんの曲たちの面白さが、このCDで少しでもわかっていただければと思っています。

[ 2005/02/22(火) 00:00 ] 日記| コメント(0)
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