柏木真樹 音楽スタジオ

トップページ > Blog > 体や頭のこと > 新たに気がつくこと、再認識すること
04
Mar.
2010

先週、ひょんなことから左手の腕の使い方について認識を新たにすることになりました。長年ヴァイオリンを教えてきて、たくさんの生徒さんに恵まれているにもかかわらず、毎年のように「気がついていなかったこと」「認識し直すこと」が出現します。一生勉強だ、ということはわかっているのですが、それが結構大きな結果を生んだりすると「どうして今まで気がつかなかったのだろう」と、結構へこんでしまうことも少なくありません。

この1年ほどの間に、「体の使い方で認識を改めた」「初めて気がついた」大きな事例は3つあります。その度に、生徒を次々とチェックして、新たにわかったことがどのくらいの影響があるのか、問題である場合は解決策はないのか、ということを探ります。すぐに解決策がわかることもありますが、思いついたトレーニングにどのような効果があるのか判然としないこともあります。

生徒は私にとっての「フィールド」でもあります。効果があると思われるトレーニングを「試して」みることも少なくありません。何通りかの方法が考えられる時には、もっとも効果が出そうな生徒とトレーニングの組み合わせを考えて試します。私は「治験」と呼んでいるのですが(苦笑)、生徒さんには「試してみてね」と断ってからトレーニングをしてもらいます。最近はあまり「外れ」がなくなったのですが、パターンが少しずつ違う何人かの生徒に「試して」みて、効果が明らかであれば正式なトレーニングとして採用します。

生徒は、ひとりひとりが体の構造も使い方も、そして頭の使い方も全く異なりますから、同じトレーニングを指示しても、実際に行なわれることには大きな差があることを「予測」しなくてはなりません。そうでないと、人によって異なる効果を予見できないからです。こうしたことを「読む」力は、昔よりはついたように思いますが、まだまだ時間がかかります。新しい生徒さんがくると「私の言葉が本当に理解できるようになるには3年かかるよ」と言うのですが、それには、「私が生徒を理解するのにもやはり時間がかかる」という事実が含まれています。

この1年に「わかった」新事実は、比較的大きな影響を与えるものでした。こうした発見があるのは、実は私の生徒を理解する力が増したこともひとつの原因かもしれないと思い始めました。しかし、そのことは「これからも自分の能力を伸ばさないと新しい発見がしにくくなる」ことも意味します。

やはり、一生勉強ですね。新しく気がついた内容については、次のブログで書こうと思います。

[ 2010/03/04(木) 02:02 ] 体や頭のこと| コメント(1)
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