柏木真樹 音楽スタジオ

トップページ > Blog > トレーナー > アンサンブルの妙/アズールの進化
20
May.
2007

発表会の話なので、やや古いのですが・・面白い評をいただいたので書いてみようと思います。

今年のアズールは、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」とバーバーの「弦楽のためのアダージョ」という難曲二曲でした。正直に言うと、どちらも「どのくらいできるのだろうか」という不安がありましたが、私としては満足のいく成果が得られたと思っています。特に、時間をかけてじっくりやったモーツァルトの出来は、想像を遥かに超えるものでした。バーバーがいまいちだったのは、全く私の問題だと思っています。とにかく、自分のイメージのテンポで演奏を組み立てることができず、本番は「自分が持っているイメージから全く離れた別の音楽」を指揮しているような状態でした。これは、かなりつらいですね。コンチェルトや歌ものを指揮できる人は、こうした弱点を持っていないのでしょう。

ある人が、モーツァルトを聴いて「とても気持ちのよい演奏だった」という評をしてくれました。かなり辛口な方なのですが、「名人を集めたアマチュア・オーケストラよりよっぽど聞いていて安心していられた」そうです。理由は、「演奏者が同じ方向を向いていると感じられること」だと言います。「名人が集まって少ない練習で本番をやると、奏法や目指す音程がバラバラで、一人一人はとても上手でもバラバラに聞こえる。その点、アズールの演奏はとても聞きやすかった」という、ありがたい評をいただきました。

確かに、メンバーの実力はまだ「よちよち」です。弾けていない人も少なくありません。しかし、練習の最初にモーツァルトの音符ごとの弾き方を揃え、アーティキュレーションひとつひとつの音程を確認し、曲に対しても同じイメージを持つことができるような練習を繰り返してきました。結果として、「アンサンブルにすることでプラスアルファが生じた」のだろうと思います。こういう練習ができたのは、もちろん、半分が生徒である、という条件も関係しているでしょう。しかし、「こういう音楽をやろう」という意識をみなさんに持っていただけた成果だと思っています。

これからアズールが、またどのように変わっていくか、大いに楽しみです。

[ 2007/05/20(日) 00:00 ] トレーナー| コメント(0)
(newer)|blogtop|(older)
(newer)|blogtop|(older)