今月の初めに、71歳の新入生が来られました。ヴァイオリン歴は実質2年くらいですが、とても熱心で、最初からたくさんの質問を持って来られたほどです。これまで、このお歳のレイトスターターを拝見したことがないので、私にとっても勉強になると思っています。
初回のレッスンで、「基本に忠実に教えていただきたい」ということを言われたので、ある意味で「手加減せず」やってみることになりました。体の状態や時間のことを考えると、ゴールをイメージして教えてしまいたい誘惑に駆られてしまいますが、じっくりお話をした上で、できるだけきちんとしたことをやってみましょう、ということになりました。目標は、ヴァイオリンらしい、良い音で演奏できるようになることです。
最初に、体のチェック。さすがに、筋肉の変形が戻りにくく、腕を持ち上げるとほとんど落下しません。しかし、筋肉を暖め、軽いマッサージとストレッチで、関節の可動域がやや広がり、腕も落下する状態になりました。ある意味で驚きだったのですが、レッスン3回目になると、明らかに腕の状態が変化したのです。もちろん、楽器の音も見違えるように大きくなりました。
カメラを持って歩き回ることが楽しい、という方ですから、体力もあり、一般論にはならないかもしれませんが、少しずつ、体を調整しながらやっていけば、より元気になっていただけるのではないか、と楽しみです。