モンドムジカについて、ちょっと書き足そうかと思います。毎日たくさんの人に会って、情報もどんどん更新されているので、少しずつ変更することもあるかもしれません。モンドムジカの歴史と現状については、たくさんの人から話を聞くことができました。昨日書いたことは、やや不正確だったようなので、少し説明しましょう。
そもそもモンドムジカは、弦楽器の製作者が「展示会をやろう」と、クレモナ市内で始めたそうです。最初は小さな輪であったのがだんだん大きくなり、そして現在の会場を使うようになって、運営母体が企業になったと言います。「最初と現状とはまったく違う」という話を、何人もの製作者から聞くことができました。ですから、モンドムジカへの出展をやめた製作者たちは「モンドムジカを出た」というより、「市内に戻って来た」という意識だということです。現在は、トリエンナーレを主宰するストラディバリ財団やヴァイオリン博物館、そしてモンドムジカが協力しています。それに、市中に「戻って来た」製作者たちの展示会が、クレモナの年に1度のお祭りを盛り上げているわけですね。
モンドムジカ、そして、それに先立って行われたトリエンナーレ(3年に1度の楽器コンクール)が行われるこの期間は、世界中から製作者やディーラーがクレモナに集まります。見学者だけでなく、ホテルのロビーで楽器や弓を手にして商談をしている姿もよく見かけますし、日本人などのアジア人もたくさん見かけます。ホテルの宿泊費も「特別料金」でかなり高くなります。それに「マーケット」と「縁日」が重なって、すごい騒ぎ。「こんなことはこの時期だけです。普段は静かなところなんですよ」と、クレモナ在住の日本人製作者が教えてくれました。
二日目の夜は、モンドムジカの主催者による「GALA DINNER」に参加することができました。毎年、主催者が有力な作家、取引先、クレモナの有力者を招待して、モンドムジカの初日に行われているそうです。クレモナ市内中心部の指定された場所に、チャーターされたバスをお待ち合わせ。昨年は市内中心部で行われたそうなのですが、今年は車で15分ほど離れた場所にあるお館でのディナーです。
まず、ひとこと。「うーん、金持ちだ!!」
こういうパーティーをやっちゃうだけですごいのですが(いくらかかってるんだ?)、とにかく中身もすごい、場所もすごい。集まった人もすごい・・・うーん。私なんぞは、完全に「ぷかぷか」と浮いていました(苦笑)。
建物自体の雰囲気は写真でお分かり頂けると思いますが、もともと王族の「狩場」のお屋敷だったそうです。建物にはさまざまな装飾がなされ、2Fには狩猟の成果を飾る部屋もあります。日常的に生活していたところではないはずですが、左右二つのウエィティング・ルームがあり、奥には大広間。参加者がざっと見積もって120人ほどだと思いますが、そのくらいの人数が「よゆー」で入る大きさです。ウェイティングには、シャンパンなどの飲み物。これがとても美味しいもので(当たり前か・・・)もちろん飲み放題(笑)。カナッペなどのアミューズがあれこれとあり、待っている間もしっかり飲める。と思ったら、とんでもありません。主催者の挨拶と出し物(後述しますね)の後、オードブルがウエィティングルームにどかどかと出されました。それが、半端な量とカロリーではありません。全部はとても思い出せないのですが
(味は、顔マークで想像してください)
ハムやサラミ、チーズのたぐいが数種類(^^)、ミートボールのようなもの(^^;;、ローストビーフ(^o^)、イカリングフライ(^^;;、ローストサーモン(- -)、野菜の煮物やフリット数種(; ;)、ユッケ(とは言わないでしょうけど/(^^;;)などなどなどなど・・・・
ほとんどが「絶対に食べきれないくらい」たくさんあります。というか、サーモンとローストビーフ以外は、なくなったら追加してた(苦笑)本格的にワインも出てきて、グラスが空いていると速攻で「もう一杯いかがですか」と聞かれます。そんなに物欲しそうにしてたとは思わないけどなぁ・・・・どんな食事会かは事前にわかりませんでしたが(フルコースのこともビュッフェのこともあるようです)、主催者の「やる気」はひしひしと伝わってきます。1時間ほどが「アンティパスト・タイム」(苦笑)。テーブルに着く前には、すでに普段の夕食を超えるくらいのカロリーを取っていたのではないかと思います。一生懸命節制して食べたのですが、ほら、やはり一通りは食べてみたいじゃないですか(笑)普通の日本人なら、一通りで夕食以上です。しかし、これって「アンティパストですかぁ・・・」一体、イタリア人はどれほど食うねん(汗)
ほどなく(ではありませんが)して、メインルームに案内されました。
メインルームでのディナーは、さすがにいわゆる「フルコース」ではありませんでしたが、それでも一皿ずつが結構重い。結局全部は食べられず、デザートにも進めず・・・宴は、特にスピーチもなく、延々24時くらいまで続きました。テーブルではとっても面白い話もあったのですが、それはおいおい。バスで送っていただいて、不思議な1日が終わりました。