週末を利用して、名古屋の生徒さんたちが東京にやってきました。集中レッスンです。普段からマスタークラスのような状態なのですが、今回はアシスタントの先生と分担して、二カ所で集中レッスン。最大の目的は、普段私が飲みにいっているお店で飲むこととだ、という説もありましたが(笑)、土曜の午後から日曜の午後まで、充実した二日間だったと思います。
最初は、レッスンに使っている和室に全員が揃って、体の調整。骨盤を弛め、背骨から肩甲骨にかけての緊張を取り去ると、みなさん「わー、びっくり」という状態で「ぺたーっと」はりついたように寝っ転がってしまいました。「なんか、怪しい集団みたいだねぇ」と笑いながら、普段強烈な肩こりで睡眠状態が良くない方にも「この状態なら楽に寝られそう」と実感してもらえました。こうした「本当の意味でリラックスした状態」を自分で作れるようになると、日々の生活も、もちろん、ヴァイオリンを弾くことも、ぐっと楽になります。
この成果は、早速表れました。5日午前中のレッスンで、肩甲骨周辺の硬さが原因で雑音が起きていた生徒の音が、明らかに向上していたのです。「いつもは明け方に眠りが浅くなるのに、目覚ましが鳴るまで熟睡していました」というのがその答え。体の使い方は、体調や気候に左右されるものですが、よい状態を作って弾く習慣を付けることが大切である、ということがわかっていただけたと思います。
一日目が終わってからは、近くのお気に入りのお寿司屋さんへ。東京の生徒二人も交えて、ゆっくりとお話をすることができました。
一日目のレッスンは、通常のレッスンに加えて、ソルフェージュ、耳の訓練などにわかれ、二日目はスケールと、各自の問題点の調整、最後に発表会の曲を選ぶ、という作業になりました。一日置いてレッスンができると、生徒も私も頭を整理する時間があって、問題点を抽出して解決策を考えるために効率がよいとも感じました。常にこのような「贅沢な」レッスンができる訳ではありませんが、試みとしては上手くいったと思います。今回わかったことは、アンサンブルセミナーなどに活かしていこうと思います。
遠路はるばる、お疲れさまでした。