茨城県守谷市で、小さな公開レッスンを行いました。題して「初めてのアンサンブルレッスン」。ピアノで練習している曲(ブルグミュラーやバスティンの教本、バッハやモーツァルトの易しいアレンジもの)に、ヴァイオリンのオブリガートをつける形が中心です。
こうした試みは、実はKEI先生のところで10年程前からやっていました。大人になって音楽を仲間と楽しむためには、他の楽器をアンサンブルができる能力が必要ですが、ピアノを練習している生徒さんたちは、めったなことでは他の楽器と触れ合うことができません。また、旋律楽器のフレーズの作り方を知ることは、ピアノという減衰楽器でメロディーを弾くときのイメージを作ることに必ず役に立つはずです。そうしたことを考えて、KEI先生がご自分の生徒さんに、私や私の音楽仲間とアンサンブルをするチャンスを作ってきたのでした。今回は、それをやや広げて、守谷市周辺の方たちに声をかけての「試験的な」試みです。
今回の参加者は5歳から中学校二年生までの11人。いずれの生徒さんも、ヴァイオリンはもちろん、連弾以外のアンサンブルは初めてです。
子どもたちとのアンサンブルの楽しさは、子どもたちの素直さ(ナチュラルであること)にあります。こちらが上手にリードしてお話ができたり、子どもたちが自然にアンサンブルができるようなヒントをあげられたりすると、とても楽しんでもらえるのです。そうした経験で、音楽がもっと好きになったり、他の楽器に興味を持ったり、ピアノの弾き方に変化があったりすると意味があることだと思っています。
今回は、すべて初めての生徒さんたちでしたので、ややぎこちなさが残りました。知らない「おじさん」を怖がってしまった生徒さんもいて、反省点です。KEI先生のところでやっていたときには、「いつものおじさん」ですので、子どもたちもかなり慣れていたのですが、やや勝手が違いました。しかし、アンサンブル自体を楽しんでくれた生徒さんや、体が音楽を表現することを覚えてくれた生徒さんもいて、それなりに意味があったと思っています。
一つ気になったことがありました。子どもたちが「ちゃんと歩けない」のです。メヌエットのステップをやってもらって気がつき、それから気にしていたのですが、ふわふわと足を動かして「移動している」状態の子どもがとても多いのです。なぜそうなってしまったのか、いろいろと理由があるでしょうが、歩くことはすべての運動の基本であり、きちんと体を使って音楽をするためにも、是非歩くことについて注意してほしいと思います。