柏木真樹 音楽スタジオ

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Column

この半年で、若い生徒さんが増えました。はっきり算出したことはないのですが、半年前は、恐らく平均年齢が40弱くらいではなかったかと思います。それが、10代、20代の生徒さんが6人も増えて、ぐっと若返ったような感じです。ところが・・若い人たちの体の状態が大変良くないのです。

まず、筋肉をきちんと使えない人がほとんど。特に、腹筋や骨盤まわりの筋肉、肩甲骨を運動させる筋肉など、体の維持に大切な筋肉がまともに使えない人が多いのです。また、腰回りの骨格が安定していない人も多いですね。骨盤の形を維持できない人、肩甲骨が動かない人、腹筋運動が全くできない人など、まるで「老人のような」10代、20代が続出です。

私のところに通っている生徒さんたちが、若者全体の中で特に体の状態が悪いと考える特別な理由はありません。40代以上の生徒さんは、上達しないで悩んでいたり、体を壊していたりという人が多いのですが、若者たちは、普通の学生さんたちや働き始めた人たちばかりです。それなのに・・

そんな話を生徒さんとしてみたら、「電車の中でも、きちんと座れていない若者が多い」と感じている人が多いようです。若者の体はどうなってしまったのでしょうか。この現象の原因は、筋肉がきちんと発達していない、使えていないことが最大のものだと思います。

第一に、座っている時に、お尻がずるずると前に出てしまう人が少なくありません。原因は、骨盤が回ってしまっていること。骨盤上部が後ろに、下部が前に回転してしまっていて、まるで70、80の老人のようです。これは、骨盤のまわりの筋肉が衰えてしまっていることで起こる現象です。

当然、このような体の状態でヴァイオリンを弾くことは、上達しないだけではなく体にも問題を発生する可能性があります。調べてみると、あまりに悲惨な状態だったので、最近は基本的な体のチェックをほとんどの生徒さんに行っています。結果として、骨盤のゆがみを直したり、きちんと関節が動くようなトレーニングをしたりすることが必要になっている生徒さんが何人も・・