柏木真樹 音楽スタジオ

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ストリング誌への連載中止について

ストリング誌への連載を中止して以来、始めてからのお便りをたくさん頂きました。非常に心強い思いです。どうもありがとうございます。 新雑誌ですが、現在鋭意準備中です。編集スタッフも決まり、著者も確定しつつあります。当初は10月に発刊したいと思っておりましたが、現状では少し遅れる可能性が強いと思います。最低限、二週間に一回はこのページを更新してお知らせいたします。現在、外形的条件の最終的な調整をしています。来月初旬には、正式に発表できると思います(9月5日)

また、連載が終了いたしましたので、ヴァイオリンの部屋の更新を再開しました。

 ストリング誌の連載を、諸般の事情により中止いたしました。非常に残念ではありますが、これ以上連載を続けることは私にとって耐え難いことであります。深くお詫びするとともに、ご理解いただきたいと思っております。なお連載の続きは、新しい、自由なメディアを作るべく作業中です。

ストリング誌への連載中止のご挨拶

2004年8月号をもって、ストリング誌への連載を終了することになりました。これまでご愛読いただいた方々には、深く御礼申し上げるとともに、続きを期待されていた方々には、心よりお詫び申し上げます。連載中止は非常に残念ですが、メディアを持つのはレッスンの友社であり、私の意志では連載を継続することはできません。
連載を中止せざるをえなくなった細かい経緯については差し控えますが、基本的には、レッスンの友社と私のスタンスがあまりに乖離していたということに尽きると思います。

私は、

  • 1)これまでは、楽器を演奏する側、教える側のための情報発信が主であり、教わる側の立場に立った考え方がなかったこと
  • 2)楽器を売る側のスタンスからの記事はあっても、買う側・消費者側のスタンスからの情報が極端に少ないこと

に危機感を持って、連載を始めました。当然ですが、

  • 1)教わる側がほしいであろう情報を、ある特定の教え手の価値観に染まらない、物理的、論理的な視点で再構築すること。教え手が生徒のための思考を持つこと
  • 2)売る側の論理ではなく、買う側の論理で楽器を見たり楽器屋と付き合う方法を模索すること

が、私の基本的なスタンスです。 しかし、ストリング誌が商業誌である以上、2は全く論外の発想であり、1もこれまでの経緯から受け入れがたいものであるのだろうと思います。その点は、利益を出すことが目的である会社組織が出すものである以上、仕方が無いことだと思いますが、私がその一端を担うことは本意ではありません。さまざまなことがありましたが、とりあえずは、この「よって立つ基盤の違い」が、連載中止の最大の理由とご理解ください。

現実的には、連載が非常にペースが遅く、とても「いらいら」していたのも事実です。読者の方からは「遅い」「これこれの話題はいつごろですか?」というメールをたくさん頂いたのですが、連載のペースを上げることは許されず、もどかしい思いをしてまいりました。そのような現状を踏まえ、新しい情報提供方法を模索したほうが良いのではないかと、前向きに考えることにしました。ウェブでの展開も考えましたが、インターネット環境にない方のことも考えて、現在、新しい雑誌を刊行すべく準備中です。満足いただける内容にすべく、最大限の努力をいたします。

なお、新雑誌については、八月初頭にご案内をさせていただく予定です。 これまで連載を支持していただいたたくさんの皆さんに、心よりお礼申し上げます。

2004年 7月20日 柏木 真樹